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永く住むことを考える

 御存知の通り、あらゆる物価が高騰中。 ウクライナ侵攻・円安の影響は、金額の大きな住宅にも押し寄せています。 ウッドショックと騒がれた頃よりも、木材価格は落ち着いたものの、上昇した建築資材の価格は高止まりを続けることでしょう。

もちろん、住宅に掛けられる予算に制約があることは承知しています。

 当事務所の考えとしては、材料の質・空間の質を下げて価格だけ辻褄を合わせる家づくりは止めて、コンパクトな間取りの工夫で一回り小さくても住みやすい家を生み出すのが設計技術者としての矜持だと思うのです。 安いだけの家を作ることは、さほど難しくありません。 屋根の出を無くす・収納を無くして持込家具・建具はドア・骨組みはホワイトウッドの集成材・電気は天井ど真ん中にポン付け。 ただ、やはりそれだけの家では飽きてしまうものです。

この先の空き家問題も忘れてはいけない課題であり、基本的な住宅性能は落とさずに、精神的にも飽きのこない家を作って永く住むことをオススメしていきたいと思います。 その方が結局地球にもお財布にも優しいのではないかと思います。

GW中に庭いじりと草むしりをしながら、住環境全般に手をかけていく楽しみを感じました。 子供に手がかからなくなった分、暮らし方をバージョンアップし、お金を掛けずに手間をかけるのも今後の楽しみになりそうです。