家づくりでのSNSとの付き合い方

自然素材を使った木の家づくりは、マイホームの夢を紡ぐ建築士の仕事


 スマホやPCで情報収集のためSNSをあちこち覗いています。

 

 もちろん有用な情報もありますが聞きかじりやネットで仕入れたにわか知識をひけらかす方や偏った知識を主張する方も多く、情報の取捨選択力が問われるのがSNS時代の家づくりかと思います。 


 ちょうど同業の方のブログを見ていて、設計の流れについて、「そうなんだよ、そうなんだよ、同士よ!」と思ったので、私も思っている事を。

 

 ありがちなケースとして・・・

 クリアファイルからおずおずと姿を表すお手製のプラン。 やはり、お客さんあっての我々の仕事なので、当然頂いたプランは無視するわけにも行かず目を通します。 その結果・・・、やはり引きずられます。 引きずられないように意識すればするほど、引きずられます。

 そしてこれをベースに打ち合わせを始めても、やはりどこかで拾い集めてつなぎ合わせて私に届いた情報なので、まるで靴のサイズが左右で違うとか、右が革靴、左がサンダルのような問題が隠れており、しっくりと納まりません。 この偏った先入観を抜くために、3回分くらいの打ち合わせを要する、時間にすると何となく3ヶ月程度の回り道、というのが私の経験に基づくデータです。 

 実際に仕事している専門職の立場と決定的に違うのは、やはり広さ、長さ、高さの感覚。これが2階建てだと階段が絡んでくるので話は更に複雑に。 予算、光や風、視線、居心地、方位など建てる敷地により、本来住まいは一軒一軒全く状況は違うものです。

 もちろん、好きなイメージを言葉や写真で伝えてくださるのは大歓迎。 バラバラでいいんです。断片的でいいんです。むしろ、その方がありがたい。 こちらで丁度良い加減に聞き流したり、付け足したりしながら、大事だと思う部分を紡ぎ合わせます。 発想の余地をふわっと残した状態で、私に仕事させてください。

 

雨が強く、デスクワークの日、ふと思いついたそんなことを書き留めてみました。