軒の出は地球と家計を救う。エアコンの電気代、気になりませんか。

強烈な日射を避けるには、軒の出の確保

例年より、雨が少なかった気もしますが、どうやら梅雨が明けそうです。 と、なると・・・いよいよ、本格的な夏が到来。

 

非常勤講師を務める専門学校の授業でも学生に説明していますが、夏至の日に南中高度の最高約78度となります。

 

夏至(げし)とは、北半球で1年のうち最も昼の時間が長くなる日のこと(6/21付近)。地球の 自転軸(地軸)は公転軸(公転軌道面に垂直な軸)に対して約23.4度傾いています。夏には北半球が太陽側へ傾く格好となり、その中でも最も太陽側へ向く日が夏至です。ただ、夏至の頃が一番暑いかというとそうでもなくて、地表がジワジワ温まって、遅れて暑くなるのが7月から8月とのこと、参りますね。

 

 

建物だって日陰が欲しい

軒ゼロ住宅なる、軒の出(屋根の先端方法)とケラバの出(横方向)をナシにする、箱型のフォルムの住宅が体感的にはこの10年で増えつつあります。 デザインのブームというのもありますが、グルっと一周に渡って屋根面積が減ると住宅会社側でもコスト面でも差が出ます。延床面積と金額だけで勝負する家づくりの世界では、削れる部分を削るのが世の常。

 

ただ、強烈な日射に対しては、ノーガードでボコボコにされるのに近い、過酷な環境でもあります。 皆様が日陰を好んで歩くように建物だって、軒の出を出して日陰を作ったほうが温熱環境的にも当然メリットがあります。 これが、専門用語で冷房負荷といい、エアコンの電気代に大きく影響します。 要するに、日射の影響が大きいほどエアコンが頑張らなきゃいけない仕事が増えるということ。

 

周りの家を眺めながら、軒の出、ケラバの出、気にしてみませんか? きっと大事なことに気がつくはずです。