影のある家を作る

エコと我慢は違う

「影のある」って書くと、昔なにか悪いことをしたのかしら?とあらぬ心配をしてしまいそうですが、文字通り「影」のことです。

 

皆さん、ご承知かと思いますが近頃猛烈に暑いです。本日の予想最高気温40度とのこと。私達世代が子供の頃とは、明らかに地球の気象が変化していることは受け入れなくてはいけません。 お父さんたちが子供の頃は、部活の最中に水を飲ませてもらえなかったんだぞ、今の子は我慢が足らん!とか間違っても言わないように。

 

 必要に応じて我慢すること無く、エアコンを使用することは当然ですが、暑さが家の中に入ってこない配慮を考えなくてはいけません。 エアコンを使わないことがエコではなく、我慢をせずに効率良く使うことが大切。

 

具体的には、十分な断熱、遮熱、軒の出、ひさし、植栽、蓄冷など。 太陽とケンカしないコツがあります。 

外が暑いのは仕方ない。如何に室内で快適に過ごすか。

強力なエアコンを使えば、運転時は温度を下げられるのは当たり前。ただ、エアコンを止めたらすぐに灼熱地獄に戻ってしまうのは、本質的解決ではありません。 それにエアコンの近くの席だけ、強烈な冷風を浴びるのは体調を崩しかねません。

 

緩やかに冷やすには、暑い原因を中に極力入れないことが肝要。

 

 私が学んだ、荒谷登北海道大学名誉教授は、仕組みやメカニズムをとても大事にする先生でした。 太陽と仲良く付き合うために、冬は日射を取り込み、夏は影を作って侵入をご遠慮いただく作戦で、暮らしやすい住まいを設計したいと思います。