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木の家って何が違うのだろうか、一般消費者目線で考えてみた。

ウッドデッキのある木の家
ウッドデッキに屋根をかけることで使い道と耐久性が増す

 木の家とか木造住宅とか、私自身が暮らしていて好きだからついつい声高に語ってしまうのですが、一般の人から見ると何が違うのだろうか?とふと考えてしまいました。 興味のない方から見たら、木造だろうが、鉄骨だろうが、RC造(鉄筋コンクリート)だろうが、あまり意識することもないのかもしれません。

 

客観的に考えて、石膏ボードとビニールクロスで覆ってしまえば、内部の構造は木造でも鉄骨でも言わなければ分からないのではないかと思います。 では、木造住宅、木の家の長所や魅力って何なのでしょう?

 

私自身の考えでは、構造を見せる見せない、が木造住宅の醍醐味であり、魅力だと思っています。 どんな材木を使うのか、どんな梁の渡し方をするのか、創り手の考えが丸見えです。 我が家もいわゆる木の家ですが、新築のときから築10年過ぎても木材と漆喰が視界に馴染み、我が家らしい景色を作り出します。

 

 

木材と漆喰の調和が、視覚的にも触覚的にも、そして心地よい空気感としても、住む人に安らぎを与えてくれます。床でゴロッと昼寝をし、天井を見上げるときに感じる「木の家に住んでる」感は、築10年を過ぎても褪せることはありません。

 

また、家の作り方にも普遍性があるため、将来的な増築やリフォームに対応する余地があります。 このあたりは、メーカー独自の構造ルールや型式認定を取得した量産住宅とは、一線を画します。

 

(※型式認定とは・・・住宅又は住宅の部分で大臣が定めるものの型式が「評価方法基準」にしたがって表示すべき性能を有することをあらかじめ審査し、認定するもの。認定を受けた住宅又は住宅の部分は、住宅性能評価時にその設計仕様との照合のみ行うことで済み、詳細の評価(計算書や試験データ等の確認)は不要となり、評価の合理化が図られる。)

 

設計事務所として、この木の家の良さを最大限に活かした住宅を提案することは、住む人の生活を豊かにするだけでなく、その家族の歴史とともに成長する住まいを提供することでもあります。木の持つ温かみや柔らかさ、そして自然素材ならではの心地よさを大切にしながら、住む人の個性やライフスタイルに合わせた空間を設計することが当事務所の設計スタイルです。

 

木材と漆喰をバランスよく使った居間
木材と漆喰をバランスよく使った居間