あなたの家には自転車置き場がありますか?

玄関周りに自転車置き場があると便利

自転車置き場も兼ねた、広めの玄関ポーチ
自転車置き場も兼ねた、広めの玄関ポーチ

家を設計する際に、住宅情報雑誌に出ているような割と「あるある」な要望のプランをまとめることは、教科書の例題のようにさほど難しくありません。

 

 私が最近特に気にしたいと思っているのは、自転車置場と玄関周り。どうしてもこのあたりの設計は経験が必要で、実例から学ぶことが多い。

 

 可能であれば、屋根付き駐車スペースまでひとまとめで考えるのがベター。ただ、資材高騰化の影響もあり、そこまで予算的に回らないことも多い。

 

郊外の住宅地では、子供の通学や近所の金融機関に行く際にほぼ100%自転車がある、というか必要。それも数台。 子供が小さいときには三輪車なども・・・。

 

住んでみてから、足りなければアルミの自転車置き場でも増設してみては?という提案は、個人的には「設計の敗北」のように思えて、あまりオススメしない。

 

木の家に似合う自転車置場を

そうなると、その自転車置場を何とか考える必要がある。 

 

我が家では、バルコニーの下に納めたが、すっぽり覆われているわけでもなく、サドルより後ろ半分は風向きによっては濡れることも多く、以降は反省しながら我が家の失敗を設計に活かしている。

 

最近の定番としては玄関ポーチを少し大きめに作り、自転車も置けるようにし、雨天時には車を近くに寄せ、サッと荷物を下ろせるくらいの配慮はしたいと思っている。

 

依頼主に最初に当事務所の考えたプランを提示すると、そこまでの意図は読み取って頂くことは難しく、予算調整から削減対象になりやすいのですが、将来的な視点で重要性を説明すると、理解いただき完成後は喜んで頂いている。 

動線を考えた土地利用から始まる設計

 大きめな玄関ポーチで、雨天時には車の荷下ろしの話をサラッとしましたが、これは人間や車の動きを考えて敷地をどう使うか、に端を発する話で、簡単そうに見えてちょっと奥が深いのです。

 

 当事務所では土地購入段階から相談を受ける場合は、接道状況や日当たりを同時に考え、生活をイメージしながら空間を提案しています。 宅地建物取引士(宅建士)の試験に合格したまま放置してあるので、そろそろ免許登録して仕事に活かそうかとも考えています。

 

敷地と建物の使い勝手がしっくり来る、自然素材の木の家を作ることが大林勇設計事務所の目指すところです。