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今年も薪ストーブの季節がやってきました

光熱費もバカにならない

今となっては信じられない暑さがいつまで続くのかと思われた夏も過ぎ去り、ちゃんと冬が到来しそうです。

 

ちょうど、次男が来年から暮らす札幌の賃貸情報を見ていると冬の灯油代がかなり掛かりそうで私も少々不安です。 というのも我が家では、私が在宅仕事のため暖房は薪ストーブが多く、近所でタダで貰ってきた薪ばかり燃やしているためあまり冬の暖房費のことを意識しない生活をしてきました。

 

雪の降る街で暮らしていけるのか、30年前に私の両親がした心配を私がするようになるとは実に不思議なものです。

 

薪ストーブ導入を考えるならば、知っておきたい3つのこと

薪ストーブ導入を考えている方は、金銭的に損とか得とか考える訳ではなく、焚いてみたいという熱い情熱を持っている方がほとんど。 ただ情熱の裏で、こんなはずではなかった、という失敗・トラブルを見るのが忍びないので、当事務所では準備と覚悟を打ち合わせの中で確認しています。

 

1・薪(薪の材料)を入手するツテはありますか?

炎を楽しみながら、暖かくしたい。 薪ストーブユーザーであれば当然のことです。 そのためには、チョロチョロ燃やすのではなく、それなりの量は必要になります。 ホームセンターで薪1束500円か600円か分かりませんが、1日中焚いていれば2000円分くらいの薪は簡単に燃えてしまいます。 1ヶ月で考えれば、電気代やガス代よりも高い暖房になります。 そのためには剪定を見かけたら声を掛ける、などコミュニケーション力が必要です。 「みかんの木を切るけど、要るか?」と連絡をくれる御近所さんに恵まれると最高です。

 

2・薪ストーブを焚ける環境にありますか?

いざ、焚き始めようと思っても湿度が高かった翌日の薪は、着火が悪かったり、煙が多かったり、熱量が安定する前は、時として近隣の方には燃焼の匂いや煙が気になることもあります。静岡県西部であれば、冬は北西の風が多く吹くので、南東の方角にはあまり家が建て込んでない地域だと少し気が楽です。 密集住宅地では、特に注意したい点です。

 

3・メンテナンスのしやすさを考えていますか?

これは建物のデザインにも大きく関わってきます。 ポン付けのエアコンと違って、煙突の排気ルートと屋根に登って煙突の掃除をすることを意識しておくことが重要です。 具体的には例えば屋根の勾配。3寸から4寸くらいで良いのかなと思います。 勾配が急であれば作業の難易度が上がり、転落の危険性も増します。 DIYの危険を回避して業者さんに掃除をお願いする場合でも料金割増になります。 あとは煙突へのアクセスルート。 当事務所では下屋を設けたり、バルコニーからハシゴを掛けることを考慮したり、地上からいきなり登らなくて良い方法を考えています。 長いはしごがあれば上り下りできますが、転落の恐れも考えると一度に登る距離が短いほうがやはり安心です。

 

 一般的には処分に困っている人が多い、剪定枝などが宝の山に見えてくる、薪集め。 これも薪ストーブライフの楽しみです。家づくりと同時に、人脈づくりも薪ストーブを楽しむのに必要なスキルではないでしょうか。